6月の環境部会に行ってきました!!
1.環境部会とは
・環境部会とは、井上さく子さんが世話人を務め、毎月現場の先生が事例を持ち寄りフリートークをしていく会です。その中で、井上さく子さんの保育における素敵な言葉や視点のお話も伺えます。今後、少しずつご紹介していき、現場のみなさんの明日からの保育にぜひ生かしていただければと思います。
2.井上さく子さん
・保育士として40年近く子どもたちと接し、ひもんや保育園園長を最後に退職。現在、保育士養成校である短期大学の非常勤講師を務める傍ら、全国で園内研修や講演等も行う。また、執筆活動や作詞も手掛け、著作は「だいじょうぶーさく子の保育語録集ー」や「赤ちゃんの微笑みに誘われてーさく子の乳児保育」。
3.今月の「井上さく子さんの言葉」
①「いま、出してくれてありがとう」
・例えば4歳児クラスで叩いたり、ものを投げるなど一見1歳児クラスで見られるような表現をする子がいたとします。そんな時保育者は、「困ったな~」と見てしまいがちですが、そうではなく「いま、出してくれてありがとう」という視点で捉えます。これは、「1歳児クラスの際に表現しきれていなかった気持ちをいま出してくれいるんだ」という視点で捉えるということです。こうした視点で子どもたちの気持ちを受け止め、子どもの気持ちを代弁していくかかわりが保育者として大切ではないかという言葉でした。
②「子どもたちが求めていることはシンプル、ながら族になっていないか」
・例えば子どもが「抱っこして~」と抱っこを求めてきたとします。その時に保育者はついつい忙しいと「後でね」と言ってしまいがちですが、そうではなく、子どもが抱っこを求めてきた時に抱っこをする。こういったように、子どもたちが求めていることはとてもシンプルだから、大人がややこしくするのでなく、シンプルな子どもの願いを叶えていくことが大切ではないかという言葉でした。また、違う仕事をしながら子どもとかかわるなど、~しながら子どもとかかわるのではなく、忙しい中でも手を休めて子どもたちのシンプルな願いを受け止めることが大切ではないかという言葉でした。
③「言葉のシャワー」
・「~するよ」や「~しなさい」など、日々の保育の生活の場面で、保育者がシャワーのように子どもたちに言葉を浴びせていませんかというお話がありました。そうではなく、保育者は子どもは何をねがっているのかを聞き、感じることが大切ではないかというお話がありました。
④「子どもを真ん中に」
・いろいろな価値観や保育観を持っている職員が一緒に保育をしていく際に、それぞれの価値観や保育観で話していくのではなく、まずは「子どもを真ん中」にして、そこからどういったかかわりが大切なのかを考えていく。そうすることで、保育者集団として「子どもの最善の利益」を保障する保育ができていくのではないかというお話でした。
これらの視点で自身の保育を振り返ることで、子どもの見方やかかわり方が変わってくるのではないでしょうか。それが、明日からの子どもたち一人ひとりの心からの輝きや、保育者自身の輝きにつながっていくのではないでしょうか。