衝動性について
衝動性について
例えば、「椅子に座っていなければいけない場面」があったとする。その際に、立ち歩いてしまう子がいた場合、「発達特性」の視点から考えると、2つの可能性が考えられる。
CASE1 ADHD傾向の特性をもつ場合
・目の前にある、ポスターや、目に入ったものに対して、「何だろう?」と思い、衝動的に席を立ってしまう。後から、「いまは座っていようね」と言われれば、理解できる。
→本人も、「やってはいけないやいまは座っている時間」ということは理解できるが、衝動的に動いてしまう。
CASE2 ASD傾向の特性をもつ場合
・「いまは座っている場面」ということ自体の理解が難しかったり、感覚過敏などから、「窮屈な感じ嫌だ、暑い、座イスの触感が嫌だ」などが考えられる。
CASE1も、CASE2も「立ち歩く」という行動には変わりがありませんが、その原因(特性)が違います。そうした場合、CASE1では、少し席を立つ時間をつくってあげたり、または目に入る刺激を少なくするなどの対応が考えられます。CASE2の場合は、「座っている写真」などを見せて、視覚的に伝えたり、または座イスを変えたりするなどの対応が考えられます。また、その特性の度合いによっても対応が異なる為、診断名ではなく、「その子の特性や度合い」を見極め、経験の幅を広くしていくことが大切になります。