7月15日に第4回日本保育者未来通信定例会を開催しました!!
1.夕方からの合同保育について
多くの園で夕方の時間帯にかけて、異年齢で一つの部屋に集まり、合同で過ごすことがあるのではないでしょうか。夕方の時間帯にかけて、保護者の方のお迎えがあり徐々に子どもの人数が減ると同時に、シフト勤務で保護者の数も減っていくためだと考えられます。その際に、保育者の専門性として、どのような環境設定をするのかが良いかを検討しました。今回は、以下のような現場の場面を踏まえて、環境設定のポイントを出し合いました。
15:00 1歳児クラスおやつ
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15:30 自由遊び(1・2歳児クラス合同)
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17:00 自由遊び(0・1・2歳児クラス合同)
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18:00 自由遊び(0~5歳児クラス合同)
上記のように、18時以降で0歳児~5歳児までが合同で過ごす場合、環境を設定する上で以下のポイントが出ました。
①子どもの人数、保育者の人数はあるものの、まずは0歳児~2歳児と3歳児~5歳児の部屋(部屋で分けるのが難しければ、仕切りを作って空間を分ける)を分ける。その中で、できれば0歳児はさらに部屋または、空間を分ける
②上記、部屋または空間を分けた上で、各部屋または空間の生活の動線を確保する。
③生活導線を確保した上で、各部屋または空間にコーナー保育を設定する。その際に、おままごとコーナーは部屋の角につくるなど、各コーナが十分機能するように設定する。
④各コーナーに、各年齢にあったおもちゃを用意する。(合同で過ごす時間でしか、設定しないおもちゃも出す)
夕方の時間帯は、保護者の方のお迎えや、夕軽食の時間とも重なり、ただただお迎えが来るまで慌ただしく過ごすという状況もあるのではないでしょうか。しかし、保育者の専門性を考えたとき、やはり一人ひとりの子どもたちが十分に遊びこみ、ゆったりと保護者の方のお迎えを待てる環境設定を実践したいですよね。
今後、現場の園長先生のお話を含め、環境設定(主にコーナー保育)のポイントを紹介していきます。
すべてを取り入れていくのは難しいかもしれませんが、一つでも取り入れ、一人ひとりの子どもたちが十分に遊びこめる環境をつくるとともに、私たち自身の保育者としての専門性をあげていきましょう‼
2.戦いごっこについて
多くの園で幼児クラス(3歳児~)ぐらいから見られる、戦いごっこ。戦いごっこが始まったら怪我につながる可能性があるからすぐに止める園もあれば、見守る園もあるなど、かかわり方はさまざまだと思います。その中で、改めて「戦いごっこ」といっても一言ではまとめられないのではないか、その「戦いごっこ」をしている子どもの背景や気持ちを理解することが、保育者の専門性として、大切ではないかという話し合いになりました。その中で、子どもたちが戦いごっこをする背景や気持ちは、以下の3つがあるのではないかという話し合いになりました。
①発散パターン
⇒体を思い切り動かしたい。友だちとじゃれつき遊びを楽しみたい。
②イメージパターン(誰かと戦いごっこをするのではなく、一人でその役になりきっている)
⇒「~レンジャー」など、自分がヒーローなどになりきるのを楽しみたい。
③手持ちぶささパターン
⇒特に興味を引いいて遊ぶものがないから、ブロックを剣にしたりして、戦いごっこをしている。
それぞれのパターンに対しての、保育者のかかわりとしては、まず①の発散パターンに対しては、保育者も一緒に戦いごっこではなく、じゃれつき遊びやレスリングのように子どもと体をふれあいながら思う存分遊ぶのが良いのではないかという話になりました。
次に②のイメージパターンについては、そのイメージの世界を十分に楽しめるように、場所や時間を設定するののが良いのではないかという意見が出ました。その際に、「おままごとごっこ」のようなごっこ遊びでは、子どもたちがお父さんやお母さんなど、日常生活でモデルとなる姿を再現して遊ぶため、保育者の専門性として、そのイメージを広げられるように援助することがしやすい。しかし、「~レンジャー」などは、戦うことが主になるので、そのイメージを広げてあげるのが保育者の専門性として適切なかかわりなのかについては、検討の余地が残りました。
最後に、③の手持ちぶささパターンについては、その子どもが何に興味を持っているかを把握し、別の遊び込める遊びや空間を設定するのが良いという話になりました。
今回は、戦いごっこでしたが、やはり私たち保育者の専門性として、子どもたちが表現しているその背景や気持ちを理解し、そこに沿った、見通しをもったかかわりが大切だと、改めて認識しました。
3.ホームページの構成について
日本保育者未来通信は、「一人ひとりの子どもたちが心から輝き、一人ひとりの保育者が心から輝く社会を創る」をミッションにし、日頃忙しい保育者の方が、パッと自分が知りたい保育実践情報を知り、明日からの具体的な実践に役立てられるよう、ホームページで保育実践を発信しています。
その中で、「文章が多く分かりづらいのではないか」や「仕事を終えて疲れた保育者が読むのは大変ではないか」という意見がでました。
そのため、日本保育者未来通信のホームページを全体的に写真を多く取り入れ、実践情報の内容がパッとイメージできるようにしていきます。イメージをしやすくした上で、内容的には、子どもの発達に即した現場の質の高い保育実践を発信していきます。全国の園で活躍されている保育者の方からの意見もお待ちしております‼