全般 4歳児
全般
意欲
□自我・思考
・4歳を過ぎる頃になると、自己主張が明確になってくる(自分の意思が強くなるための反抗が起こる)。
□探求
・4歳を過ぎる頃になると、初めての活動や苦手なことでもしてみようとする姿も見られるようになってくる。5歳児になると、自分なりに目的を持って、いろいろな遊びに繰り返し取り組む姿が見られるようになる。
□挑戦
・4歳を過ぎる頃には、簡単な目的を見つけ、自分なりに何度も試してみようとしたり、課題を受け止め、自分なりの目的を持って取り組む姿も見られるようになってくる。5歳児では、難しいことも諦めずに取り組み、何度も挑戦してやり遂げる姿が見られるようになってくる。その中で、課題を達成したことを喜び、新たなことに挑戦しようとする姿も見られるようになってくる。
情緒
□対相手・状況
・4歳頃では、さまざまな物の音、色、形、手触り、動きなどに気づき、驚いたり感動したりする姿も見られるようになる。5歳児では、相手の気持ちを考えながら、話したり聞いたり、折り合いをつけたり、時には自分の思いを我慢したりする。
□対自分
・4歳を過ぎる頃には、我慢したり、気持ちを抑えるなど、自分の気持ちをコントロールする姿も見られるようになる。また、目的を立てて作ったり、描いたり、行動するようになるので、自分の思ったようにいかないのではないかと不安が生じたり、辛くなったりなどの葛藤を体験するようにもなってくる。5歳児では、場や状況に応じた行動の仕方が分かるようになってきて、必要に応じて自分の言動をコントロールしようとする姿が見られるようになってくる。また、行事や当番などに取り組む中で、目的や課題に向かって見通しを持ち、最後まで丁寧に取り組み、やり遂げた喜びや、認められるうれしさを感じるようになる。このような、自分のことを認めてもらう経験を通して、自信を持って行動するようになる。
認知
□文字・数字・色
・4歳児になると、自分の名前が読める子も出てきたり、10まで数が言え、認識を持つことができるようにもなってくる。また、絵の表示、記号、文字などに興味関心を持つ。5歳児では、日常生活に必要な標語や、身近にある文字などに興味を示す姿が見られる。10の集まりも理解でき、10程度の範囲の中で、比べることもできるようになってくる。また、物によって数え方の違いがあることを理解し、数えることもできるようになってくる。
□量・長さ・位置・形
・4歳児では、遠近にも興味を持つ姿が見られるようになってくる。また、身の回りの物に触れたり使ったりして遊ぶ中で、物の性質(重い、軽い、硬い、柔らかい、伸びる、縮むなど)に気づくようになったり、数える、比べる、順番を言うなどの姿も見られるようになってくる。5歳児では、数える、比べる、順番を言う、前後左右、遠近などの位置の違いにも興味を示すようになってくる。重い軽い、三角四角なども理解できる。また遊びに必要な物の数、適当な大きさ、長さを考えて、準備することができる。
□時間
・4歳頃には、時刻、時間に興味を持つ子も出てくるようになる。また、曜日が言える子も出てくる。5歳児では、生活や遊びの中で時刻、時間などに興味や関心を持つ姿が見られるようになってくる。また、明日、今日、昨日などが分かるようにもなってくる。
□自他の区別
・4歳児では、自我がしっかりと打ち立てられ、自他の区別がはっきりするようになってくる。
判断
□対自分
・4歳児になると、良いことと悪いことに自分で気づき、自分なりに考えて行動する姿も見られるようになってくる。5歳児では、善悪についても保育者の言うがままに受け入れるのではなく、自分で考え納得いく判断をする価値基準を持つようになる。また、自分の考えや他人に対する批判力も生まれてくる。行動の前に考えられるようにもなってくる。
□対場所・状況
・4歳を過ぎる頃には、交通ルールを理解し始め、道路を安全に歩こうとする姿が見られるようになってくる。また、危険な物や場所について分かるとともに、使い方により危険につながることも理解し始め、遊具、用具などに気をつけて遊ぶ姿も見られるようになってくる。5歳児では、交通ルールが分かり守ることができる。周りに小さい子がいたら気をつけて遊んだり、危険な場所で遊んだりしないなど、状況に応じた行動をしようとする姿も見られるようになってくる。水の危険性も分かるようになってくる。また、片づけ、手伝いを意識して行い、結果についても考えられるようになってくる。