全般 3歳児
全般
意欲
□自我・思考
・3歳を過ぎる頃になると、「なぜ」「どうして」などの質問がさらに盛んになり、物の名称やその機能などを知りたがる、知識欲が強くなる。また、自分のしたいことを意思と期待を持って行い、自分のできることは自分でしようとする。この頃から、先天的欲求=生理的欲求から、後天的欲求=社会的欲求へと変化していく。分け合う、順番、簡単なきまりなど、欲求のコントロールもできるようになってくる。4歳を過ぎる頃になると、自己主張が明確になってくる(自分の意志が強くなるための反抗が起こる)。
□探求
・3歳を過ぎる頃には、自分の遊びに必要な遊具や道具を、自分の遊びたい場所に移動させて遊んだり、自分のしたい遊びを繰り返し遊ぶようになってくる。4歳を過ぎる頃になると、初めての活動や苦手なことでもしてみようとする姿も見られるようになってくる。
□挑戦
・4歳を過ぎる頃には、簡単な目的を見つけ、自分なりに何度も試してみようとしたり、課題を受けとめ、自分なりの目的を持って取り組む姿も見られるようになってくる。
情緒
□対相手・状況
・3歳を過ぎる頃になると、人の役に立つことに誇りや喜びを感じるようになってくる。4歳頃では、さまざまな物の音、色、形、手触り、動きなどに気づき、驚いたり感動したりする姿も見られるようになる。
□対自分
・3歳を過ぎる頃になると、自分の思いが通らないと泣いたり、すねたりする姿も見られるが、2歳児に比べると聞き分けが良くなり、情緒のコントロール(自制心、融通性など)が少しずつできるようになる。そのため、自分の思い通りにならない場面を通して、どうしたら良いのかを考えようとする姿もみられるようになってくる。4歳を過ぎる頃には、我慢をしたり、気持ちを抑えるなど、自分の気持ちをコントロールする姿も見られるようになる。また、目的を立てて作ったり、描いたり、行動するようになるので、自分の思ったようにいかないのではないかと不安が生じたり、辛くなったりなどの葛藤を体験するようにもなってくる。
認知
□文字・数字・色
・3歳児になると、色、数量、形、大小、上下、長短、高低の区別がつくようになる。左右はまだよく理解できない。数にも興味を持ち、1個など、数えられる名詞が分かるようになる。5ぐらいまでの数が数えられるようになるが、概念としては3つくらいまでしか理解できない。3つと2つのどっちが多いかが具体物で理解できれば十分。色は、赤、青、黄、緑、ピンクなどが分かるようになってくる。4歳児になると、自分の名前が読める子も出てきたり、10まで数が言え、認識を持つことができるようにもなってくる。また、絵の表示、記号、文字などに興味関心を持つ。
□量・長さ・位置・形
・3歳を過ぎる頃には、生活や遊びの中で、身の回りの物の色、数、量、形などに興味を持ち違いに気づき、物の名称や機能などを理解するとともに、触れる、並べる、集めるなどを楽しむようになってくる。また、…ように、…みたいなど身近な物になぞられて、いろいろな形の区別をするようにもなってくる。4歳児では、遠近にも興味を持つ姿が見られるようになってくる。また、身の回りの物に触れたり使ったりして遊ぶ中で、物の性質(重い、軽い、硬い、柔らかい、伸びる、縮むなど)に気づくようになったり、数える、比べる、順番を言うなどの姿も見られるようになってくる。
□時間
・4歳頃には、時刻、時間に興味を持つ子も出てくるようになる。また、曜日が言える子も出てくる。
□自他の区別
・3歳児になると、自分と他人の物の区別に加え、共同の物との区別にも気づくようになる。4歳児では、自我がしっかりと打ち立てられ、自他の区別がはっきりするようになってくる。
判断
□対自分
・4歳児になると、良いことと悪いことに自分で気づき、自分なりに考えて行動する姿も見られるようになってくる。
□対場所・状況
・3歳を過ぎる頃になると、散歩に出た時に、徐々に交通ルールを理解し、保育者と一緒に気をつけて行動しようとする。公園では、遊ぶ時の約束や、安全な遊具の使い方を知り、危ない場所に近づいたり、危険な遊びをしたりすることが少なくなる。また、図書館などの公共の場でのルールも理解し始める。4歳を過ぎる頃には、交通ルールを理解し始め、道路を安全に歩こうとする姿が見られるようになってくる。また、危険な物や場所について分かるとともに、使い方により危険につながることも理解し始め、遊具、用具などに気をつけて遊ぶ姿も見られるようになってくる。
五感
□聴覚
・2歳6ヶ月~3歳頃では、いろいろな音に気づき興味を持つ姿も見られるようになる。
□触覚
・2歳を過ぎる頃には、保育者と一緒に、水遊び、砂遊び、泥んこ遊びも楽しめるようになってくる。
□嗅覚
・2歳6ヶ月過ぎには、いろいろな匂いに気づき興味を持つ姿も見られるようになる。