社会性 0歳児
社会性
ねらい
・保育者との快いかかわりを通して、保育者に快、不快を伝えられるようになる
・子どものありのままの姿を受け止め、共感し、信頼感が持てるようになる
仲間
□協同
・6ヶ月~9ヶ月頃に、友だちに笑いかけたり、喃語で話しかけたりする姿が見られるようになる。9ヶ月~12ヶ月では、友だちの遊びに興味を示し他児の遊びを見ていて、自分も同じことをしようとする。1歳3ヶ月頃では保育者や同じ部屋で生活している友だちに親しみを感じるようになってくる。1歳6ヶ月頃では、物をやり取りしたり、取り合ったりするなど友だちとのかかわりが生まれてくる。1歳6ヶ月~2歳に向けて一人遊びから徐々に保育者が仲立ちすると友だちと一緒に遊ぶ姿も見られるようになる。また、この頃玩具と経験が結びつき、気持ちが込められた物となる(所有意識の芽生え)。この「自分の物」という所有意識を大切にし、物とのかかわりを強め、物を大切にすることを体験させることが重要。それが共有意識につながる素地となる。やがて、気の合う友だち関係ができてくると「わたしたちの物だから」と共有しあう姿が見られるようになる。共有の物を大切にする心を育てるには、まずその子の気持ちを受け入れることが重要。また空間については、空間の所有化(自分の思いのままになる空間)を意識し始めることから、徐々に空間の共有(友だちと一緒の空間で遊ぶ)をするようになってくる。
□ルール
・9ヶ月~1歳頃では、友だちに近寄り衣類に触ったり、引っ張ったりまた玩具を取りあげたりする姿が見られる。1歳3ヶ月~6ヶ月頃も、玩具を取られると力づくで取り返す姿が見られる。
□感情
・9ヶ月~1歳頃は、自分の持っている玩具を取られると大声で泣く姿が見られる。1歳3ヶ月~6ヶ月では、泣いている友だちを見て、頭を撫でたり、顔を覗き込んだりする姿が見られるようになる。1歳6ヶ月~2歳では、自分の興味のあることに夢中になると、感覚的に他のことはすべてシャットアウトしたような状態になる。邪魔されるのが嫌なため、一人遊びが重要な時期でもある。
□異年齢
・1歳6ヶ月~2歳頃では、大きい子どもの遊びを興味深く見たり、友だちとの交流も見られるようになってくる。
大人
・生後~3ヶ月では、保育者のあやしかけに反応したり、微笑んだりする、また抱かれると泣き止み、満足そうな姿が見られる。3ヶ月~6ヶ月では、保育者と一緒に玩具を使って遊ぶことにより、玩具が興味の対象になっていく。6ヶ月~9ヶ月頃は、好きな人を見ると、キャッキャッと喜んで手を伸ばしたり、喃語や片言を優しく受け止めてもらい、保育者とのやり取りを楽しめるようになってくる。また、共同注意(広義では、保育者と子どもが、ほぼ同時に同じ出来事や対象に注意を向けること。具体的には、保育者がガラガラの玩具を子どもと一緒に見たりすることである。このような共同注意の経験は、子どもが経験世界を他者と分かち合っていくための極めて大切な段階と考えらえる。狭義では、対面している保育者が首を回すと子どもも同じ方向に首を回すなど、他者の姿勢やしぐさを手がかりにして、他者の注目している方向または対象に、注意を向けることを意味する。しだいに子どもは、他者を共同注意させるために、指差しを用いることができるようになってくる。自閉症の子どもは、共同注意が苦手だと指摘されている。1歳頃になると、保育者との物のやり取りをすることも喜ぶようになる。また、この頃玩具を取られると、取った子を指さして保育者に訴えてなく姿も見られるようになる。1歳6ヶ月になるに向けて、徐々に保育者の言うことも分かるようになってくる。2歳になるに向けて、保育者の意向により、やっていいこと、悪いことなどの尺度を知るようになってくる。
自然環境
・1歳頃になると、動物や自動車など動く物に特別な興味を持ち始める。また、虫や小動物を見つけると、手を伸ばして触ろうとする。1歳3ヶ月頃には、保育者の言葉かけで自然物にも興味を持ち出す。1歳6ヶ月~2歳頃には、木の葉や木の実など自然物を含めた素材に触れて遊ぶことも楽しめるようになってくる。