遊び 4歳児

遊び

ねらい

・粗大運動、手先を使った遊び、構成遊び、ごっこ遊び、言葉遊び、机上での遊び、製作ルールのある遊びなどが十分に楽しめる環境を整える
・自分たち(4~5人の小グループ)で遊びを考えながら、遊びを楽しむ

全身運動

・4歳児では、鉄棒にぶら下がったり、足をかけたりまた腕立て前回りもできるようになってくる。ボール遊びでは、両手または片手で上投げができるようになってくる。跳び箱では、跳び箱に飛び乗り飛び降りるなども楽しめるようになってくる。平均台ではバランスを取って歩けるようにもなる。プール遊びでは、顔を水につけたり、水の中でしゃがんだり、ワニ歩きをしたり、走ったりすることもできるようになる。縄跳びでは、大波小波を跳ぶことを楽しめるようにもなってくる。全力で走ることもできるようになり、片道30分程度の散歩も行くことができるようになってくる。5歳児になると、鉄棒で逆上がりができるようになったり、跳び箱も跳べるようになってくる。ボール遊びでは、両手でボールを受け取り、片手で上投げすることができるようになってくる。また、ボールを目標に向かって投げたり、蹴ったりすることができ、数回連続してつくこともできるようになる。平均台では、足を交互に出して前向きで渡れるようになり、マット運動ではスムーズに前転もできるようになってくる。プール遊びでは、顔を水につけて浮いたり、水中でじゃんけんができるようにもなる。縄跳びでは、大縄跳びを跳んだり、連続して一人跳びもできるようになってくる。全力で30m走ることができ、片道40分程度の散歩も行くことができるようになってくる。

手・指

・4歳児では、身近な用具、素材に興味を持ち、使い方を知り、繰り返し遊びながら扱いに慣れていく姿が見られる。ハサミでは、直線切りや曲線切りを楽しめるようになってくる。ブロックを組み立てて遊んだり、ぬり絵をはみ出さずに丁寧に塗る姿も見られるようになってくる。折り紙では、指先で折り線がつけられるようになる。また、折り紙の本を見ながら折ることを楽しむ姿も見られるようになる。粘土遊びでは、粘土で好きな形を作ることを楽しむこともできるようになってくる。また、人差し指を使って、目的のところに糊付けもできるようになってくる。さらに、かた結びやあやとりもできるようになってくる。鉛筆も正しく持つことができるようになってくる。5歳児では、あやとりや三つ編み、また太めの毛糸で指編みができるようになってくる。蝶結びもできるようになってくる。

表現

□製作・絵画

・4歳児では、目の前の物を写生できたり、思ったことを自由に描いたり作ったりすることを楽しむ姿が見られるようになってくる。また人物画では、目、鼻、口の位置を正確に描くことができるようにもなってくる。絵本や童話からのイメージ、または自分や自分たちのイメージに合わせて材料を選び、組み合わせ、見立てるなどして実現していく楽しさを感じる姿も見られるようになってくる。また、それら作った物を用いて遊んだり、保育者や友だちと一緒に身の回りを美しく飾るのも楽しめるようになってくる。さらに、作った物をペープサートにして遊ぶことも楽しめるようになってくる。5歳児なると、実物を観察して描いたり、経験したことを描くのを楽しめるようになってくる。また、友だちの顔も描くことを楽しめるようになってくる。ぬり絵などでも、色鉛筆で細かい部分を塗ることもできるようになってくる。さまざまな素材や用具を利用して、自分で考え、工夫したり試行錯誤しながら、イメージを表現しようとする姿も見られるようになる。

□音楽・リトミック

・4歳児では、さまざまな音色、強弱にも気づきながら、いろいろなテンポに合わせて歩いたり、ギャロップやスキップをしたり、曲に合わせて体を動かしたりすることをさらに楽しめるようになってくる。また、大きな声や自然な声できれいに歌ったりすることもできるようになる。タンバリンなどで3拍子が打てるようにもなってくる。5歳児では、クラス全体での歌、手遊び、ダンスや興味のある話を演じ、声や動きが合うことの心地よさを感じ、表現することを楽しめるようになってくる。歌では、替え歌なども楽しむ姿が見られるようになる。また、ドレミファソラシドの音階があることを知ったり、カスタネットなどで2拍子に合わせて合奏することもできるようになってくる。

□自然

・5歳児では、さまざまな物の音、色、形、手触り、動きなどに関心をもち、発見したり感動したりして楽しむ姿が見られるようになってくる。また、砂や水などの感触を楽しんだり、特性に気づいて試したりする姿も見られるようになる。

象徴機能

□イメージ

・4歳児では、身近な生活経験をごっこ遊びに取り入れて、役の模倣や他人を演じることを通して、遊ぶ楽しさを味わう姿が見られるようになる。またごっこ遊びの中でも、作った物を使って遊ぶ楽しさやいろいろなイメージを見立てて遊ぶ姿も見られるようになる。絵本や童話などでは、読み聞かせてもらい、その内容が分かりイメージを広げて楽しむ姿も見られるようになってくる。5歳児なると、絵本や童話などにより親しみを持ち、その面白さが分かり、想像して楽しむ姿が見られるようになる。また、さまざまな素材に触れたり選んだりして、自分のイメージに合わせて作ろうとする姿も見られるようになる。

言葉

□対相手

・4歳児では、保育者の話を聞いたり、自分の経験したことや思っていることを話したり、疑問に思ったことを尋ねたりするなどして言葉で伝える楽しさを味わう姿が見られるようになってくる。昨日のことなど簡単なことを、友だちの前で話すこともできるようになってくる。また素話を5分間集中して聞くこともできるようになってくる。5歳児になると、集団の中で、言葉による伝達や対話の必要性が増してくる。話している相手の顔を見て静かに話を聞いたり、相手に理解しやすい話し方を意識することもできるようになってくる。友だちや保育者と共通の話題や、考えたこと経験したことについて話すことも楽しめるようになってくる。また、聞きたいことを自分から尋ねたり、お礼の気持ちを言葉で伝えることができるようになってくる。さらに、生活の場に応じた言葉の使い方や表現の仕方も分かるようになってくる。素話は、10分程度集中して聞くことができるようになってくる。

□対自分

・4歳児では、言葉を使った遊び(伝言ゲーム、カルタ、しりとり、なぞなぞなど)を楽しめるようになってくる。また、困っていることやしてほしいことなどを、簡単な言葉で伝え、受け止めてもらえた時の嬉しさを感じるようになってくる。5歳児になると、ひらがなが読めたり、自分の名前を書くことができる子もでてくる。遊びでは、なぞなぞやカルタ、またトランプも楽しめるようになってくる。童話や詩などを聞いて、言葉の面白さや美しさに興味を持つ姿も見られるようになってくる。簡単な創作の話も作れるようになってくる。

□絵本

・4歳児では、絵本や図鑑の面白さを味わう姿が見られるようになってくる。