発達特性児、発達特性をもつ子への対応

【臨床心理士からのコメント】

(早期の対応の大切さ)
発達特性をもつ子は、何らかの特性のために、園生活の中で自然と学んでいく生活習慣や社会性などを学びづらい場合があります。その際に、「自ら理解し学ぶことができる」ように個別の対応が大切になってきます。特性のために状況を理解できず、上手く行動できないことを、その子の特性を理解した上で個別に伝えて行くことで、状況を理解し、「自ら理解し学ぶことができる」ようにつなげていくことが大切になってきます。
早期に個別でかかわることによって、自ら学ぶ機会を多くしていくと共に、上手く状況に対応できないことからの「二次障害」を防ぐことにもつながります。また、行動が習慣化する前に適切な学びへとつなげていくことが可能となります。

(社会とのかかわり)
私たちが生きている社会には、一定のルールがあり、状況に合わせて適切な対応を求められます。しかし、発達特性をもつ子の場合、その特性から適切な対応をすることが難しい場合もあります。私たちは、「適切な対応ができるようになる」という、社会に子どもを合わせるという考え方ではなく、その子なりの方法で「社会とのかかわり方を知る」が大切だと思います。これは特別なことではなく、誰もが社会という枠に無理に合わせてしまう傾向がある中で、「社会」を知り、そのうえで「自分なりの社会とのかかわり方」ができれば良いと思います。むしろ、それが本人にとっても良いと思います。そのために、苦手なことは自分でコントロールする、または人に助けを求める、一緒にやるなどで対応できれば良いと思います。