【ASD(自閉スペクトラム症)】
先天的な脳の疾患による障害。早期から良い支援を受けることで本人の不安が和らぎ、社会適応が良くなるケースは多くあります。また、同じ診断名であっても、子どもへの対応は一人ひとり異なります。多くは3歳以前に発症し、1歳半までに診断可能です。女児よりも男児が多く、およそ3対1です。
ASDには、「知的障がいのあるASD」と「知的障がいのないASD」があります。
ASDは、2つの軸に分けて理解すると分かりやすいです。1つ目の軸はASDの程度、もう1つの軸は知的障がいの程度です。(下表参照)
①:ASDがどちらかというと重く、知的障がいがある
②:ASDがどちらかというと軽く、知的障がいがある
③:ASDがどちらかというと重く、知的障がいはない
④:ASDがどちらかというと軽く、知的障がいはない
実際には、このようにはっきり分かれるわけではなく、それぞれの区切りのまん中あたりに属すると思われる子どもは大勢います。健常な子どもから重度の自閉症がある子どもまでのあいだには、はっきりした境界はなく、境界線は連続体であるため、自閉スペクトラム症(ASD)あるいは自閉症連続体と表現することがあります。
※障害児保育ワークブック(萌文書林)参照