5月2日に第2回日本保育者未来通信定例会を開催しました!!

 

1.保育実践振り返りシート(提案版)について

・保育実践振り返りシート(提案版)について、ねらいに沿った改善案を検討しました。今回の提案版は以下の4ケースになります。

〇1歳児クラスの室内活動(自由遊び)について
ねらい:子どもたちが一人ひとり遊び込む

〇1歳児クラスの室内活動(自由遊び)について(自由遊びの全時間帯)
ねらい:子どもたちがゆったりと自由遊びの時間を過ごす

〇2歳児クラスの朝の会について
ねらい:朝の会で歌を楽しむ

〇4歳児クラスの室内活動(自由遊び)について
ねらい:一人ひとりの子どもたちが遊び込む

全ケースの改善案や改善後の子どもの様子、また「どうしてそのように環境を変えたのか」のコメントについては、保育実践振り返りシートに掲載します。今後も、全国から「この活動のこの場面がいつも大変!!」などのケースを、保育実践振り返りシート(提案版)として投稿していただき、経験豊富な保育者(メッセンジャー)が改善案を提供します。これらの小さな繰り返しにより、全国の保育園での保育の質がより高まり、ミッションである、一人ひとりの子どもたちが心から輝き、一人ひとりの保育者が心から輝く社会の創造に貢献していきます!!

 

2.保育実践振り返りシート(提案版)を検討して

・今回、上記4ケースをメッセンジャーで検討した中で、以下の内容が話し合われました。
①いくつものケースを検討していくと、その年齢で子どもたちにとって最善の環境が見出されるのではないか。
・今回のケースを検討していく中で、室内活動において環境を考える際にいくつかの共通点が見出されました。例えば、室内環境を考える際に、生活スペースと遊びスペースを分けること、子どもたちや保育者の動線を確保することなどです。今後、いくつものケースを検討していくことによって、こういった共通点を見出されるのではないか、そして、このような共通点を発信していくことにより、経験が浅い保育者の方も室内環境を考える際に役に立つのではないかということです。今後も、日本保育者未来通信では、全国のさまざまなケースを検討していく中で、例えば「1歳児クラスの室内活動の環境設定」のように、共通して大切なポイントを発信していきたいと思います。

②各々の保育者がもつ保育観について
・改善案の環境設定を考える中で、やはり保育者の子どもに対する見方や、保育観が非常に重要だという話がありました。今回のケースにあったように、2名の保育者で1歳児の子どもたち12名の保育をするなど、全国の保育者の方は日々大変な中、本当に頑張っているということを痛感しました。今後は、全国にさまざまな保育者の方のさまざまな保育観がある中でも、「その時期に必要な経験を十分に味わえる環境=発達に合った環境」という、子どもたちにとって共通の大切な部分に焦点を当てて、改善案を検討し、発信していきたいと思います。

③基本的なコーナー保育の設定の仕方について
・コーナー保育の設定をする際に、年齢や各園の室内環境等で違いがあるものの、基本的には
以下の 点は必要ではないか?という話がありました。

⑴生活空間と遊びの空間を分ける
⑵保育者(保護者)と子どもの動線を確保する

⑴の「生活空間と遊びの空間を分ける」については、生活空間として食事、睡眠などの空間と遊び(体を使って動く遊び(動の遊び)と静かに座ってする遊び(静の遊び)を分けることによって、子どもたちも保育者に焦らされず、自分の居場所でゆったりと生活できるのではないかという内容でした。

⑵の「保育者(保護者)と子どもの動線を確保する」については、それぞれの動線をカラーBOXや仕切りで確保することによって、子どもたちの生活空間や遊び空間がしっかりと確保でき、室内全体が落ち着くのではないかという内容でした。また、その時に仕切るカラーBOXは可動が容易にできるので、室内が狭くなかなか生活空間と遊びの空間を常時確保できない園でも、使い勝手が良いのではないかという話も出ました。さらに、仕切り高さは子どもが座ってちょうど体が隠れるぐらいが良いのではないかという話に発展しました。理由としては、子どもたちもやはり大人と同じように、ちょっと一人になれる空間があることで情緒の安定につながると考えたためです。