全般 5歳児

全般

意欲

□自我・思考

・5歳児では、いろいろな活動を通して、進んで物事に取り組んだり、役割を受け持ちやり遂げる大切さを理解するようになる。その中で、自分なりの課題を持ち、これまでの経験を活かすなどして、繰り返し取り組みながら試したり、考えたり、工夫することを楽しむ姿が見られるようになる。

□探求

・5歳児では、自分なりに目的を持って、いろいろな遊びに繰り返し取り組む姿が見られるようになる。6歳児になると、身近に起こるさまざまな事象に関心を持ち、疑問に思ったことなどを試したり、調べたりする姿が見られるようになる。

□挑戦

・5歳児では、難しいことも諦めずに取り組み、何度も挑戦してやり遂げる姿が見られるようになってくる。その中で、課題を達成したことを喜び、新たなことに挑戦しようとする姿も見られるようになってくる。6歳児になると、目的や課題を意識し、見通しを持って動こうとする姿が見られるようになる。

情緒

□対相手・状況

・5歳児では、相手の気持ちを考えながら、話したり聞いたり、折り合いをつけたり、時には自分の思いを我慢したりする。6歳児になると、相手の気持ちや状況を感じて動こうとする姿が見られるようになる。

□対自分

・5歳児では、場や状況に応じた行動の仕方が分かるようになってきて、必要に応じて自分の言動をコントロールしようとする姿が見られるようになってくる。また、行事や当番などに取り組む中で、目的や課題に向かって見通しを持ち、最後まで丁寧に取り組み、やり遂げた喜びや、認められるうれしさを感じるようになる。このような、自分のことを認めてもらう経験を通して、自信を持って行動するようになる。6歳児になると、予測したり工夫したりすることが実現することで満足感を味わったり、それらの活動を振り返り楽しかったことやがんばったこと、工夫したことに気づき満足感を感じる姿も見られるようになってくる。これらの経験を通して、自立心が育ち、達成感や自己有能感を持てるようになる。

認知

□文字・数字・色

・5歳児では、日常生活に必要な標語や、身近にある文字などに興味を示す姿が見られる。10の集まりも理解でき、10程度の範囲の中で、比べることもできるようになってくる。また、物によって数え方の違いがあることを理解し、数えることもできるようになってくる。6歳児になると、遊びや生活の中で数を数えたり、文字に触れたりすることなどを通して、数や文字、簡単な標識に興味を持ち、文字や数字を積極的に取り入れたり、必要な表示を考えたりする姿が見られるようになってくる。

□量・長さ・位置・形

・5歳児では、数える、比べる、順番を言う、前後左右、遠近などの位置の違いにも興味を示すようになってくる。重い軽い、三角、四角なども理解できる。また遊びに必要な物の数、適当な大きさ、長さを考えて、準備することができる。6歳児になると、数量、図形、位置に関心を持つ姿が見られるようになり、遊びの中で数を数える、いろいろな図形に関心を持ったり、量を比べたりすることを楽しむようになる。

□時間

・5歳児では、生活や遊びの中で時刻、時間などに興味や関心を持つ姿が見られるようになってくる。また、明日、今日、昨日などが分かるようにもなってくる。

判断

□対相手

・6歳児では、自分なりに判断したり批判したりする力が生まれ、自分と違う思いや考えを認めたり、社会生活に必要な力を身につけて行動できるようになってくる。

□対自分

・5歳児では、善悪についても保育者の言うがままに受け入れるのではなく、自分で考え納得いく判断をする価値基準を持つようになる。また、自分の考えや他人に対する批判力も生まれてくる。行動の前に考えられるようにもなってくる。6歳児なると、年長児として自覚を持ち、生活の仕方や必要なルールを考えたり、場に応じた行動の仕方が分かり、必要に応じて自分の言動をコントロールすることができるようになってくる。また、良いことや得意なことを学習や生活に活かすこともできるようになる。

□対場所・状況

・5歳児では、交通ルールが分かり守ることができる。周りに小さい子がいたら気をつけて遊んだり、危険な場所で遊んだりしないなど、状況に応じた行動をしようとする姿も見られるようになってくる。水の危険性も分かるようになってくる。また、片づけ、手伝いを意識して行い、結果についても考えられるようになってくる。6歳児なると、園生活のルールやしてはいけないことの意味や大切さが分かり、自分たちで知らせ合ったり、確認したりして守ろうとする姿が見られるようになってくる。また、時間を意識しながら生活に見通しを持ち、場や状況に応じた行動をとったり、今は何をすべきかを自分なりに判断し、状況に応じた行動をしようとする。交通ルールや公共のマナーを知り、気をつけて行動するようになる。また、目的に応じて遊具や用具を選び、安全に使うこともできるようになる。