遊び 5歳児

遊び

ねらい

・粗大運動、手先を使った遊び、構成遊び、ごっこ遊び、言葉遊び、机上での遊び、ルールのある遊びなどが十分に楽しめる環境を整える
・自分たちで遊びを考え、ルールを作りながら遊びを楽しむ

全身運動

・5歳児では、鉄棒で逆上がりができるようになったり、跳び箱も飛べるようになってくる。ボール遊びでは、両手でボールを受け取り、片手で上投げすることができるようになってくる。また、ボールを目標に向かって投げたり、蹴ったりすることができ、数回連続してつくこともできるようになる。平均台では、足を交互に出して前向きで渡れるようになり、マット運動ではスムーズに前転もできるようになってくる。プール遊びでは、顔を水につけて浮いたり、水中でじゃんけんができるようにもなる。縄跳びでは、大縄跳びを跳んだり、連続して一人跳びもできるようになってくる。全力で30m走ることができ、片道40分程度の散歩も行くことができるようになってくる。6歳児では、興味を持ったこと、おもしろいこと、より難しいことに挑戦し、繰り返し取り組むようになる。その中で、運動遊びやさまざまな運動用具を進んで使い、物事に取り組む意欲や達成感、自分の目的に向かって力を出すことの心地良さを感じ、十分に体を動かして遊ぶようになる。さらに、自分の力を出し、競い合ったり、応援し合ったりして、全身を動かして遊ぶ姿も見られるようになる。このような運動を通して、全身運動がより滑らかで巧みになっていく。

手・指

・5歳児では、あやとりや三つ編み、また太めの毛糸で指編みができるようになってくる。蝶結びもできるようになってくる。ハサミでは、連続して曲線を切ることができ、鉛筆も正しく持って使用できるようになってくる。ブロックで電車や建物を作ったり、折り紙の本を見ながら折ることを楽しむ姿も見られるようになる。6歳児なると、細かい指先の動きが滑らかになり、道具の扱い、操作が上手くなってくる。

表現

□製作・絵画

・5歳児では、実物を観察して描いたり、経験したことを描くことを楽しめるようになってくる。また、友だちの顔も描くことを楽しめるようになってくる。ぬり絵などでも、色鉛筆で細かい部分を塗ることもできるようになってくる。さまざまな素材や用具を利用して、自分で考え、工夫したり試行錯誤しながら、イメージを表現しようとする姿も見られるようになる。6歳児になると、目的やイメージに合わせて素材や材料、また用具を選択し、試したり工夫したりしながら作ろうとする姿が見られる。また、友だちと一緒に感じたこと、考えたことなどを、音や動きで表現したり、自由に描いたり作ったりする姿も見られるようになる。

□音楽・リトミック

・5歳児では、クラス全体での歌、手遊び、ダンスや興味のある話を演じ、声や動きが合うことの心地良さを感じ、表現することを楽しめるようになってくる。歌では、替え歌なども楽しむ姿が見られるようになる。また、ドレミファソラシドの音階があることを知ったり、カスタネットなどで2拍子に合わせて合奏することもできるようになってくる。6歳児になると、クラス全体での歌、手遊び、ダンスなどを通して、声や動きが合うことの心地良さを感じ、表現を楽しめるようになってくる。また、いろいろな楽器の使い方が分かり、友だちと一緒に音を合わせる楽しさも味わえるようになってくる。

□自然

・5歳児では、さまざまな物の音、色、形、手触り、動きなどに関心を持ち、発見したり感動したりして楽しむ姿が見られるようになってくる。また、砂や水などの感触を楽しんだり、特性に気づいて試したりする姿も見られるようになる。6歳児になると、周囲の環境に興味、関心を持ち、物の性質や仕組みについて考えたり調べたりして、物の特徴やおもしろさを感じ、遊びに活かす姿が見られるようになる。また、身の回りにある自然の美しさや季節の変化に気づき、感じたことを保育者や友だちに伝える姿も見られるようになる。

象徴機能

□予測

・6歳児では、予測をしたり工夫したりしながら遊び、満足する姿が見られるようになる。また、自分の行動の結果を、自分なりに考えられるようにもなる。

□イメージ

・5歳児では、絵本や童話などにより親しみを持ち、その面白さが分かり、想像して楽しむ姿が見られるようになる。また、さまざまな素材に触れたり選んだりして、自分のイメージに合わせて作ろうとする姿も見られるようになる。

言葉

□対相手

・5歳児では、集団の中で、言葉による伝達や対話の必要性が増してくる。話している相手の顔を見て静かに話を聞いたり、相手に理解しやすい話し方を意識することもできるようになってくる。友だちや保育者と共通の話題や、考えたこと、経験したことについて話すことも楽しめるようになってくる。また、聞きたいことを自分から尋ねたり、お礼の気持ちを言葉で伝えることができるようになってくる。さらに、生活の場に応じた言葉の使い方や表現の仕方も分かるようになってくる。素話は、10分程度集中して聞くことができるようになってくる。6歳児なると、話している人に気持ちを向け、相手の話の内容を注意深く聞き、理解するとともに、自分の経験と重ね合わせながら、関心を持って話を聞くこともできるようになってくる。遊びや生活の中で必要なことを、相手に分かるような話し方や言葉、また状況に応じて言葉を使い分けながら言葉を考えて伝えることもできるようになってくる。さらに、理由を添えたり新しいことを提案したりして、自分の考えを分かってもらえるように話す姿も見られるようになってくる。一定の時間、話す人の目を見て聞くこともできるようになってくる。

□対自分

・5歳児では、ひらがなを読んだり、自分の名前を書くことができる子もでてくる。遊びでは、なぞなぞやカルタ、またトランプも楽しめるようになってくる。童話や詩などを聞いて、言葉の面白さや美しさに興味を持つ姿も見られるようになってくる。簡単な創作の話も作れるようになってくる。6歳児なると、友だちの言うことを受け入れたり、自分の思いを伝えたりしながら、自分の気持ちや考えが相手に伝わる喜びを味わう姿が見られるようになってくる。また、聞いて心地良い言葉やうれしい言葉があることに気づき、自分も使おうとする姿も見られるようになってくる。

□絵本

・6歳児では、物語や昔話など、いろいろな絵本に親しみ、想像する楽しさを味わったり表現したりして、言葉の面白さや美しさを味わう姿が見られるようになる。