生活 2歳児

生活

ねらい

・「自分で」「見てて」の気持ちに寄り添い、共感し、できない所をさりげなく援助する
・子ども自身が自分で行いやすい環境を整えることにより、徐々に身の回りのことを自分で行えるようにする

生活全般

□生活

・2歳6ヶ月~3歳の間では、保育者との安定したかかわりの中で、基本的生活習慣に意欲を持ち自分でしようとする姿が見られるようになる。また、生活の中で決まりがあることを知り、簡単なきまりを守ろうとする。3歳を過ぎる頃になると、1日の生活の流れがほぼ分かるようになり、生活習慣など生活に必要なことの手順を知り、自分でしようとする姿が見られるようになる。

□身支度

・2歳6ヶ月~3歳の間では、保育者に見守られながら簡単な身の回りの支度を自分でしようとしたり、助けを借りて服装や髪を整えたりする。3歳を過ぎる頃になると、身の回りで必要なことを自分からしたり、できるようになったことを喜んだりする。

□片づけ

・2歳~2歳6ヶ月では、遊んだ後に使った玩具などを区分された戸棚に入れることができるようになってくる。3歳になるに向けて、保育者と一緒に使った物を元に戻すことだけでなく、玩具を友だちと一緒に片づけることもできるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、保育者に声をかけられて、玩具を片づけたり、大切にしたりすることを知るようになる。また、自分たちの生活の場をきれいにしようとする気持ちを持ち、身の回りのも物の整理などもするようになってくる。

健康

□体

・2歳6ヶ月~3歳の間で、食べ物をすり潰す臼歯という上下の奥歯の歯が生え、乳歯20本(上10本下10本)が生え揃う。3歳を過ぎる頃には、体の異常を徐々に自分から訴えることができるようになってくる。

食事

□意欲

・2歳~2歳6ヶ月では、同じテーブルの友だちと一緒に食べることを喜ぶ姿が見られる。2歳6ヶ月~3歳では、苦手な物を少しずつ食べてみようとしたり、さまざまな食べ物を進んで食べてみようとする姿も見られるようになってくる。また、最後までほとんど自分で食べることができるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、盛られた食器を運ぶなど、保育者と一緒に昼食の準備をしたり、食事の片づけの仕方が分かり、できることを自分で行う姿も見られるようになってくる。また、さまざまな食べ物を食べようとしたり、一定時間内で食べることができるようになってくる。

□食具

・2歳6ヶ月~3歳では、上手握りでスプーンやフォークを横にしたまま口に持っていくことが多く、頻繁にこぼすことが多かったが、徐々に親指と他の4本の指で手のひらを上にスプーンをもち、こぼすことが少なくなってくる。また、持てる食器を持って食べることもできるようになってくる。この頃、利き手もはっきりしてきて、スプーンを持つ手もどちらかに一定するようになる。3歳を過ぎる頃になると、食器の扱い方が巧みになり、ほとんど一人で食べるようになる。また、スプーンやフォークも上手に使い、早い子は箸も使えるようになってくる。

□介助・マナー

・2歳~2歳6ヶ月頃は、食べる前に「いただきます」、食べた後に「ごちそうさま」と言えるようになってくる。3歳になるに向けて徐々にこぼさないで食べられるようになってくる。また、決まった席で食べたり、自分でイスを引いて座り、食べ終えたらイスを入れることもできるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、さらにこぼすことが少なくなってくる。

排泄

□身体

・2歳~2歳6ヶ月の間では、徐々にパンツに排便すると、気持ち悪がったり、保育者の言葉がけでトイレに行き、見守られて排泄する姿も見られるようになってくる。2歳6ヶ月~3歳では、膀胱の機能が発達し、おしっこの間隔が2~3時間空き、尿意を感じられるようになってくるため、尿意、便意を保育者に伝える姿も見られるようになってくる。パンツで過ごすこともできるようになってきて、保育者の助けを借りてパンツを下げトイレを使用するようにもなってくる。3歳を過ぎる頃になると、失敗することもあるが、尿意を感じたら適宜一人でトイレに行き、一人で排泄ができるようになってくる。

□伝達

・2歳~3歳ぐらいでは、「うんち」「おしっこ」と言葉で区別して、知らせる姿も見られるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、言葉で知らせることができるようになってくる。

□清潔

・2歳6ヶ月~3歳の間では、排泄後自分で手を洗ったり、徐々にではあるが、トイレットペーパーの使い方など排泄後の後始末の仕方を理解するようになってくる。3歳を過ぎる頃には、排便後、必要に応じて保育者の手助けを受けながら自分で拭いてみることができるようになってくる。

衛生

□身体

・2歳~2歳6ヶ月頃は、保育者と一緒に食べる前や排泄後の手洗いをする。また、水を口に含んで吐き出すこともできるようになってくる。鼻水が出ると自分で拭こうとする姿も見られるようになってくる。2歳6ヶ月~3歳では蛇口をひねり、体に水をはねかけないように自分で手を洗えるようにもなってくる。また、水を飲み込まないでブクブクうがいができるようになり、徐々にガラガラうがいもできるようになってくる。鼻水が出ると、徐々に鼻をかむこともできるようになってくる(鼻をかむことは2歳頃までに習慣づけたい行為の一つ。子どもが保育者の模倣を始める1歳を過ぎた辺りから、鼻をかむ行為を伝えていくようにする。まず、保育者片方ずつの鼻腔をおさえて鼻をかむ姿を見せたり、子どもの鼻腔を押さえて鼻をかむように促したりする)。また、服が汚れると保育者に伝えてくるようにもなってくる。3歳を過ぎる頃には、自分で排泄後、外出後、食前に手を洗い、鼻もかめるようになってくる。また、歯磨きも上手にできるようになってくる。ガラガラうがいもできるようになってくる。

午睡

□午睡前

・2歳~2歳6ヶ月では、自分で布団をかける姿も見られるようになってくる。2歳6ヶ月~3歳にかけて徐々に寝る時に静かにすることが分かるようになってくる。

□午睡中

・3歳を過ぎる頃には、見守られて一人で眠ることができるようになってくる。また、一定時間休息をとることもできるようになってくる。

□午睡後

・2歳6ヶ月~3歳頃では、徐々に起きた子から静かな遊びをすることができるようになってくる。

着脱

□衣類

・2歳~2歳6ヶ月では、保育者に援助されながら自分で衣服の着脱をしようとする。2歳6ヶ月過ぎには、徐々に自分でパンツやズボンを脱いだり、上着を着るなど簡単な衣類は一人で着脱ができるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、服の前後が分かり、手助けを受けながら、衣服の着脱を自分でしたり、自分ですべて着脱もできるようになってくる。さらに、立ってパンツを履こうとする姿も見られるようになってくる。また、汚れたり濡れたりしたら気持ち悪いと感じ、自分で着替えようとする姿も見られるようになってくる。

□衣類以外

・2歳~2歳6ヶ月頃では、靴を一人で脱ごうとしたり、履こうとしたりし、徐々に脱げたり履けたりするようになってくる。また、自分で靴下を履こうとしたり、ボタンやホックをはめようとする姿も見られるようになってくる。散歩時には、帽子をかぶろうとする姿も見られるようになってくる。2歳6ヶ月~3歳では、保育者に少し援助されながらも、靴をだいたい自分で脱ぐ、履くようになってくる。また、前のボタンを一つ二つはめてみたり、自分で帽子をかぶれるようにもなってくる。3歳頃では、スナップや大きなボタンなど自分でできることが少しずつ増え、服の前ボタンもはめることができるようになってくる。また、靴の左右も分かるようになってくる。

□整理

・2歳~2歳6ヶ月頃では、保育者に助けられながら脱いだ服をたたんだり、決まった場所に片づけられるようになってくる。2歳6ヶ月~3歳頃は、保育者に見守られながら、自分で衣服の着脱をし、服をたたみ片づけることができるようになってくる。3歳を過ぎる頃には、自分の物は自分で片づけることができるようになってきて、脱いだ服をたたんで袋に入れるなどもできるようになってくる。