(Saturday22)3歳児室内遊び(役割遊び基本設定)初級編

 

〇Saturday 22 3歳児『室内遊び(役割遊び基本設定)初級編』

・今回は、3歳児の室内活動(役割遊び)について、「3歳児クラスでままごと遊びなどをしたいが、どのようなものを用意して、どのように空間設定をして、どのように保育者がかかわればいいかが分からない」という提案でした。そこで、日本保育者未来通信では、まずは、『室内活動(役割遊び基本設定)初級編』として、基本的な保育者の動き、用意するもの、場所の使い方、時間の使い方について検討しました。以下、保育実践Before afterの提案版の内容を紹介します。

(提案版)  
【ねらい】      
・役割遊びを通して、友だちとのかかわりを楽しむ

【年齢】       
・1歳児

【活動】       
・室内活動(役割遊び)

【子ども】      
・15名

【保育者】    
・1名

【保育者の動き】   
・ままごと遊びをしたいが、何を用意して、どんな遊び方をすれば良いのかがわからない。

【用意するもの】   
・マジックテープ式の食べ物50点。包丁3本。スプーン5本。皿5枚。

【時間の使い方】   
・10:00-11:00の午前活動。15:30-16:30の午後活動。

【場所の使い方】   
・どのように設定していいのかが分からない。

【子どもたちの様子】  
・食べ物などのおもちゃを出すと、取り合いのケンカになってしまう。約束を守るように話をしているが、全然約束を守れない。

 

〇3歳児『室内活動(役割遊び基本設定)初級編』(1月28日~2月11日)

・はじめに、「どんな物を用意すれば良いのか?」というところから検討しました。そして、必要な物が出されたあとに、「どのような場所の使い方が良いか?」について検討しました。具体的に、「用意する物」と「場所の使い方」が出されたあと、その中での「保育者の動き」について検討しました。そして、最後に役割遊び基本設定(初級編)としての、時間の使い方について検討しました。3週間にわたり意見を交わし合い、3回のSaturday 22(計3時間)を通して出された内容をまとめると、日本保育者未来通信としての改善案は、以下の内容となりました。

(改善案)  
【ねらい】      
・役割遊びを通して、友だちとのかかわりを楽しむ

【保育者の動き】   
・基本的に見守りながらのかかわりだが、時期(初めてままごとをする、年度の始めなど)や個々のそだちの状況などによっては、保育者がしっかりと遊びに入ったり、導いていく場面もある。子ども同士のかかわりの中で、誘い合ったり、提案し合ったり、譲り合ったり、相談し合ったり、解決し合ったりできるようにかかわる。
・回数を重ねていくと、子どもたちから色々なアイデアが出てくるので、そのイメージを形にするための援助をする。ままごとからレストラン、お客さん、ウェイター、コックさん(画用紙、ホチキス、輪ゴムなどを使用してコック帽子を作成)、小道具やシンボル(レストランの看板、メニュー表(レストランの広告を切って貼る)などを一緒に作っていく。

【用意するもの】   
・キッチン台用のカラーボックス。(壁にくっつけるまたは、対面式のようにして置く)、さまざまな職種の衣装、帽子、折り紙、食べ物(マジックテープでないもの)、布の切れ端、チェーリング、大きめのビーズ、冷蔵庫(手作り)、電子レンジ(手作り)、お皿(クラス人数×2)、包丁(クラス人数の半分以上)、スプーン(クラス人数)、コップ(クラス人数×2)、マット、風呂敷、牛乳パックを繋げた積み木、パタパタ(可動遊具)、食卓用テーブル(または、ちゃぶ台、牛乳パックで作ったローテーブル)イス(または座布団)。調理器具を壁に掛けられるようにする物。おたまやフライ返しなどの調理器具。

【時間の使い方】   
・始めは30分ぐらいを目安。自由遊びでは、15:15~17:00ぐらいで、子どもたちの様子を見て、また続きがすぐに始められるように、片付けも最低限行う。

【場所の使い方】   
・3~5人で遊べる空間。始めは、ままごとコーナーは部屋の隅に設定。キッチン台用のカラーボックスは、壁に付けるか、または対面式にする。キッチン台用のカラーボックス付近に、自由に使えるテーブルを置く。(食べ物を置いたり、皿を並べたりと自由に使う)また、食事用のテーブル(または、ちゃぶ台、牛乳パックで作ったローテーブル)とイス(または座布団)を設定する。
・出入りは、始めはどこからでも出入りできるようにし、子どもたちの遊びの様子を見て、遊び込めるように子どもと相談しながら変えていく(可動遊具や大型積み木、牛乳パックの積み木などで仕切ったり、ドアをつけたりなど)。壁に調理器具を掛けられるようにする。
ままごとコーナー、食事コーナーを基本として、発展としては、買い物ごっこ、変身できるコーナーなどを検討していく。

今後、上記の改善案を実践し、【子どもたちの様子】を記載し、保育実践Before after(完成版)として、発信していきます。乞うご期待を!!