(Saturday22)『1歳児クラスの基本的な室内環境設定』

 

〇Saturday 22 『1歳児クラスの基本的な室内環境設定』

・今回は、1歳児クラスの基本的な室内環境設定について、実際の現場の状況(部屋の広さや職員体制等)を踏まえながら生活面と遊び面の両方を視野に入れて、全7回(2月18日(土)~4月15日(土))のSaturday22を通して検討してきました。新年度を迎え、初めて1歳児クラスの担任を持つ保育者が室内環境を設定する際に参考になれば幸いです。まずは、以下の【場所の使い方】をご覧ください。画像をクリックすると全体像が見えます。

上記の場所の使い方で環境設定した上で、【保育者の動き】【用意するもの】【場所の使い方】【時間の使い方】について、全7回の検討内容をまとめると以下の内容になります。

【保育者の動き】 
(生活面)  
・その日の子どもたちの状況(登園時間、体調等)によって、食べる順番を決め、テーブルの出し入れはせず、机上の遊びで使っていたテーブルを使い、ごはんの時間になったら、そのまま、そのテーブルで順にご飯を食べていくという流れ。
・順にご飯を食べ始めたら、粗大遊びの空間を徐々に片づけ、午睡スペースを設定する。保育者は食事の介助につく人、午睡スペースを準備する人、食事を終えて着替えや排泄等の介助をする人と役割分担をする。

【用意するもの】   
(構成遊びのコーナー)
・デュプロ、ニューブロック、積み木、木製の型はめパズル、ブリオなど。

(ままごと遊びのコーナー)
・バッグ、リュック、ままごと類、ぬいぐるみ、人形など。

(操作・練習遊びのコーナー)
・ボタン布玩具、ポットン落とし系、お手玉など

(机上遊びのコーナー)
・クレヨンでお絵描き、粘土、パズル、絵本など。

(粗大遊びのコーナー)
・マット、大型積み木、(ウレタン素材、柔らかい素材)、5㎝ぐらいの段差と数度の傾斜、成長に合わせて滑り台や、バランスを取るシーソー、牛乳パックくらいの段差(ジャンプができる)、押せるもの。ある程度の重さのものを運ぶ(牛乳パックの中に新聞紙を入れて4連につなげたものなど。

【時間の使い方】   
・食事をとる順番は、朝が早い子や、早く寝る子などは考慮するが、月齢や食べるのが早い
子などさまざまな要因を下に、その日によって順番を決める。

【場所の使い方】   
・理想は、食事、遊び、午睡の空間を分けたいが、現実の保育現場と照らし合わせ、食事と遊び&午睡の空間を分けることは確保する。さらに、早く起きたり眠たくない子が過ごせるスペースを作る。1クラスでスペースを作ることが難しい場合は、1・2歳児クラスで過ごすなど、他のクラスと話し合い、各スペースを確保できるように工夫をする。

・粗大遊びについては、1歳児の発達として、牛乳パックに新聞紙を詰めて4連につなげたものを運んだり、ダンボールで作った押し箱を押したりというのがメインで、その間で、マットで作ったトンネルや、大型ソフト積み木などが置いてあるスペースを設定し遊ぶのが良いのでは。

【その他】  
・空間設定を考えるときに家のようなイメージをするのは良いのでは。
・コーナー保育も含め、子どもたちが見通しの持てる環境づくりが大切。
・コーナーの考え方として、空間を設定するというのでなく、そこに目的の遊びができるものが揃っていて、その遊びを保障するために空間を仕切るという発想ではないか。目の前の子どもの遊びからスタートしている。

以上の内容が、全7回のSaturday22dで検討してきました。今後は、この環境設定を現場で実践し、子どもたちの様子をお伝えします!!