東京都認証保育所ウッディキッズに行ってきました!!

東京都あきるの市にある認証保育所ウッディキッズ園長の溝口先生にお話を伺いました
今回は、7月の定例会にて検討した、「コーナー保育」について溝口先生に伺いました。
(敬称略)

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清水:コーナー保育を設定するにあたって、先生が意識されていることなどはありますか?
溝口:コーナー保育というものも、保育者が「ここの場所ではこの遊び」というように決めて設定していれば、一般的に言われる一斉保育と同じ。一斉保育の場合は、「この時間はこの活動」というように、時間で区切っている。だから、朝の会などを行っている時に別の遊びをしている子どもたちがいたら保育者も困る。それと同じように、コーナー保育も「この場所ではこの遊び」というように空間で区切って、「コーナー保育で子どもの主体性を育てていると言っているのはおかしい」。
清水:なるほど。
溝口:コーナー保育も今は必要ないかとも思っている。以前は、コーナー保育のつくり方や動線やらを考えていた時もあったが、今は必要ないとも思っている。コーナー保育を設定して、そこで子どもを遊ばせていて、何かやっているつもりになっている。そうではなく、その各場所で5~6人ぐらいの子どもたちが集まり、粘り合う関係性ができる。その関係性がつくられるためのひとつのツールとして、コーナー保育がある。だから、コーナーなどなくても、道具があればいい。道具があれば、そこに興味のある子どもたちが集まり、粘り合う関係性が生じてくる。
清水:なるほど。そうすると、コーナー保育もその子どもたちの関係性が作られるためのひとつのツールであるということですか?
溝口:そうです。
清水:コーナー保育も子どもたちの関係性のつくる上での一つツールとして考える。その上で、例えばいま、コーナー保育をはじめようと考えているが、どのようにしていけば良いか分からない、どのように環境設定をすればいいか分からない保育者は、どのように考えていけば良いですか?
溝口:いろいろ試して自分で考える。子どもたちの様子を見て自分で考える。赤ちゃんが何を見ているかを見て考える。
清水:なるほど。例えば、ウッディキッズのように、畳の部屋があって、食べるところがあって、眠るところがあって、遊ぶところがあってのように、家のような空間だと感じたのですが、このような「家のような空間」というのは、環境設定を考える上で大切になってきますか。
溝口:日本の園舎の作りは、元々人が住むように設計されていない。だから先ほど言ったような、子どもたちの関係性ができずらい。これから環境を考えていく上で、コーナーというよりも、そういった一般的な家を想定しながら作っていくほうがいいかもしれない。
清水:なるほど。ありがとうございます。

〇感想
・今回は「コーナー保育」の設定の仕方についてお話を伺いに言ったが、それをはるかに突き抜けた考え方を知ることができました。これ以外のお話でもとても深い内容を教えていただきました。今後も、ホームページで発信し、全国の保育者の方が保育を考えていく際の一つのきっかけとなっていただければと思います。溝口先生が言われていた、「粘り合う関係性」ですが、これはコヒージョン(cohesion)という言葉で言われていました。コヒージョンとは、日本語で「凝集度」と訳され、情報工学においてモジュール内のソースコードが特定の機能を提供すべく如何に協調しているかを表す度合いです。こう考えると難しくなりますが、私としては子どもたちが各場所(道具)に集まり、そこでいろいろと「あ~でもない、こ~でもない」と話したり、時には喧嘩をしたり、しばらくするとまた寄り合ったりする関係性のことを指しているのではないかと理解しました。コーナー保育もこういった関係性をつくるための一つのツールとして考えないと、ただコーナー保育を設定し、そこに子ども用の教材を用意して主体性を育んでいるという短絡的なものになってしまいます。逆に言えば、その関係性の理解をしていれば方法はどんな形でもよく、それは子どもたちの様子を見て自分たちでつくっていくことだと大切だと感じました。